
仲川利明
「人が育たない」「育ってもすぐ辞めてしまう」「思うように人が動いてくれない」。こうした人材難に苦しむ飲食店は年々増えています。さらに、後継者が見つからず、長く地域に愛されてきた店が廃業していく現実もあります。
私自身も、独立後の失敗、人が定着しない苦しみ、自分がいないと店が回らない現実を経験してきました。その一方で、人が育ち、現場が自走する仕組みをつくることで、店は変わるという成功体験もしてきました。
その失敗と成功の両方を一冊の本にすることで、同じように「人」の問題に悩む個人飲食店経営者の力になりたい。
そして何より、地域に愛される“街の名店”が、これからも誰かの思い出の場所として残り続けてほしい。
その願いを届けるために、私はこの出版オーディションに参加しました。
これまで飲食店の現場で経験してきた失敗、苦しかった時期、そこから立て直してきた過程。その一つひとつを整理していく中で、今振り返れば、その積み重ねこそが自分の大きな強みになっていたのだと改めて気づきました。
また、自分が苦しかった時の心情を思い出すことで、今まさに「人が育たない」「任せられない」「自分がいないと店が回らない」と悩んでいる経営者の気持ちにも、より深く寄り添えるようになったと感じています。
自分の経験は、ただの過去ではなく、誰かのお店を救うための力になる。そう整理できたことは、今回参加して本当によかったと思える大きな収穫でした。
そしてもう一つ大きかったのは、出版に関わる方々や、同じように出版を志す仲間とのご縁がつながったことです。
一人では見えなかった視点をもらい、刺激を受け、自分の想いを言葉にしていく中で、この本を世の中に届けたいという気持ちがより強くなりました。
街の名店が消えないために
日本最大級の個人飲食店コミュニティ『繁盛飲食店ネットワーク』代表、飲食店自走化プロデューサー。30年以上の現場経験と約800店舗の事例をもとに、人材育成と自走化を支援。

