1オーディション企画書
タイトル
1ページから甦る、笑顔の記憶
サブタイトル
認知症の人の心に寄り添う絵本
著者略歴
元幼稚園教諭で幼児教育に関わる中、認知症の母と 脳梗塞からの半身麻痺、高次脳機能障害の父、先天性知的障がい・身体障がいの妹、人工透析とがんの闘病の同居の義父の多重介護を経験。
2006年パステルアートと出会う。優しい色合いと手指で描く手法、簡単に楽しめる癒しのアートとして、カウンセリングや障がい者・認知症の方へのアプローチにも用いられていることから、「パステル和アート正インストラクター」の資格を取得。その他様々なパステルアートを学び、講師・アーティストとして活動を始める。
「自身の経験を活かした絵本を制作していきたい」という希望から、子育てと介護は繋がっているという「愛情の連鎖」をテーマにした絵本「ママのしあわせ」を2021年に出版。
今後、家族の障がいへの対応やケアのために学んで資格取得してきた「シニアソング&リズム体操コーチ」「リトミック研究センター認定講師」などの知識・資格、趣味の音楽活動、長年携わってきた子ども達との関わりを活かした活動を展開していく予定。
何のための本か?
認知症の人を笑顔にする参加型絵本。
認知症が進行した人は、長いストーリーを追うことが難しくなる人もいます。
目に入った瞬間のインパクトや、懐かしいメロディー、昔の思い出に触れることで、記憶がよみがえり懐かしさを喜ぶこともあります。また、記憶として残らなくても、感覚的な刺激、感情の動きによって、その瞬間に笑顔になることもあります。
「読む絵本」ではなく「見る、感じる、話す、歌う絵本」を制作予定です。
企画意図・趣旨
認知症の母と接する中で、認知症が進行することで瞬間瞬間のことしかわからなくなっていく様子を見てきました。ドラマや観劇会も見られなくなり、ただただ瞬間的に目に映るものに反応するだけになってしまった母。
でも「きれいね」「かわいいね」「おいしい」「これが好き」はわかる。反応する。感情が動いている。赤ちゃんを見て突然優しい笑顔になって反応する。
それを感じたとき、「そんな認知症の人でもその瞬間に心を動かせるようなものはできないか」ということを考えていました。
一般的に、懐かしいもの・古い事象ほど覚えているという傾向も聞かれるので、一見開きごとの完結で、わらべうたの一節などを盛り込み、笑顔を引き出せるよう子どもや動物の笑顔が登場する絵本を考えています。
デイケア等でも使っていただけるよう、リトミックの経験から、楽譜を使わずに(文字の配置等で)わらべうたの節を表現し、歌を知らない介護者も一緒に歌ったり、絵や思い出話に誘導しやすい作りにしたいと考えています。
「読む絵本」というより、活動に使う媒体という感覚で、読むことを目的とした絵本ではなく、絵本をきっかけに、見る・感じる・話す・歌うといった活動へ広がる立体的な使い方をめざしています。
読者層
認知症の人。認知症や高齢者に関わる人。
施設や病院・介護現場のデイケアなどに携わる人。
類書
・『いっしょにあるく』うえのみえこ (みらいパブリッシング)
認知症本人の気持ちを描いた絵本
・『とかげのアンソニー』小林博子 (星和書店)
認知症専門医が家族や支援者向けに描いた認知症理解のための絵本
・『おじいちゃんいまどこにいるの?』文 かわいそら/絵 すずきたかはる(文芸社)
認知症家族向け。認知症のおじいちゃんと孫の物語
・『ほめてあげたい』文 城 貴和子/絵 鏡味 道子(文芸社)
認知症の祖母と家族の日々を描いた絵本
類似書との相違点
類書には、認知症への理解や家族支援を目的としたものが中心でした。
本企画は、認知症の本人が楽しみ、笑顔になり、周囲との会話が生まれることを目的とした参加型絵本です。
この本が売れるためにご自身ができること
・施設や病院、介護に関わる機関へのアプローチ
・自身での読み聞かせイベント開催
・デイケア等での活動内容に絵本を使った新しい取り組みの紹介
(カラオケ・テレビ鑑賞・体操・制作・行事などの活動の一つにこの絵本を使った活動を加えてもらう普及活動)
・絵本を使った活動の実践と普及
(読み聞かせを通して、音楽を通して、絵やわらべうたや懐かしい話を通して絵本の使い方の実践と紹介の場をつくる。