• NO91~100
  • NO100 良永晃子

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    1オーディション企画書

    タイトル

    いつもの絵本で始める 親子の「安心安全」な対話

    サブタイトル

    親と子どもの心をひらく、0歳からの読み聞かせ

    著者略歴

    国立国会図書館国際子ども図書館司書。

    東京大学教養学部卒業。卒業後、国立国会図書館に勤務し、2019年より国際子ども図書館で児童書および子どもの読書支援に関する業務に携わる。JAKC認定キッズコーチングマスターアドバイザー、JEARA認定ダイナミックマインド教育コーチ。二児の母。

    幼い頃から、法律家の父と「『馬はわたってはいけない』と書いてある橋に、車は走っていいと思う?」といった「正解のない対話」を重ねてきた。どんな答えも「そうとも言えるね」と受け止めながら「こういう見方もできるよね」と新しい視点を提示されていた経験から、結論を急がずに考えることの楽しさを身につけた。

    大学ではイギリスの地域文化を専攻する一方、社会教育、博物館・美術館教育、生涯学習など、学校以外の場で人が学ぶことにも関心を持って研究した。国際子ども図書館では、多くの児童書や子どもの読書、読み聞かせに関する資料に触れてきた。

    自身の子育てでは、子どもの自己肯定感や自主性を育みたいと、気質・発達や非認知能力を育てる関わりを学んできた。一方、知識があっても感情的に反応してしまう経験から、子どもを理解するだけでなく、親自身の心に向き合うことの必要性を実感。特に絵本を通して子どもと対話し、自分自身にも問いを向ける時間を重ねることで、親子の関わりが大きく変化した。

    幼少期からの対話経験、児童書に関する専門性、自身の子育て経験と子どもの気質・発達理論の知見を組み合わせ、「言葉を聞かせる」「知識を教える」だけではない読み聞かせを体系化。現在はnote、Facebookを中心に、絵本を通して子どもの心を知り、親自身の心にも向き合う「親子の対話」について発信している。

    何のための本か?

    絵本を「親が読み、子どもが聞く時間」「子どもの力を伸ばすことを意識する時間」から、親子が評価から離れ、安心して自分の感じ方や考えを出し合い、互いの心を知る「対話の時間」に変えるための本。

    企画意図・趣旨

    絵本の読み聞かせは、多くの家庭に取り入れられている。東京大学Cedepとポプラ社による2021年の調査では、全国の年少~年長児の母親の約7割が、週2日以上、子どもと一緒に絵本や本を読むと回答している。近年は、絵本を読みながら親子でやりとりする「対話型」の読み聞かせも注目され、語彙力や思考力、表現力などを育てる方法として紹介されている。

    一方、子育て情報があふれる現在、親は「子どもをよりよく育てなければ」というプレッシャーを感じやすい。ベネッセ教育総合研究所の調査でも、2015年から2022年にかけて、未就学児の母親が「子どもの成長ぶりに満足している」割合は低下し、「子どもが将来うまく育っていくか心配になる」割合は増加している。

    本書が対象とするのは、子どものことをもっと知りたい、考える力も育てたいと思う一方、「正しい関わりをしなければ」「何かを身につけさせなければ」と疲れている親である。

    そこで本書では、絵本を「子どもをよりよくするための教材」ではなく、親子が評価から離れて互いを知るための場として捉え直す。0歳児には視線や表情、指さし、身体の動きなどを観察して親が応答し、言葉が育ってきたら、親にも正解のわからない問いを加え、答えを正誤や優劣で評価せず受け止める。さらに親自身にも「私はなぜそう感じたのだろう」と問いを返す。

    「間違ってもいい」「親と違ってもいい」「答えが出なくてもいい」。そんな安心安全な対話を通して、親は子どもの心と自分自身の心を知る。子どもは自分の感じ方を安心して表現し、新しい視点を得て、考えることそのものを楽しめるようになることを目指す。

    読者層

    ・主な対象は、0~6歳の子どもを育てる30~40代のパパ・ママ。副対象として、保育者、子育て支援者、祖父母など、幼い子どもとの対話に関わる人。

    ・絵本の大切さを理解し、家庭で読み聞かせをしているものの、「ただ読んで終わっている」「これでよいのだろうか」と感じている人。

    ・子どものことをもっと理解したいのに、「どうして嫌なの?」「今日は何をしたの?」と聞いても十分な答えが返ってこず、子どもが本当は何を感じ、考えているのかわからないと感じることがある人。

    ・子どもの自己肯定感、思考力、非認知能力などを育てたいと、育児書やSNSから積極的に情報を集めている一方、「正しい関わりをしなければ」「子どもの力を伸ばさなければ」と疲れている人。

    ・読み聞かせに対話を取り入れているが、「これは何?」「何色?」と知識を確認したり、子どもの答えを訂正したりしてしまい、いつの間にか子どもを試す時間になっていることに違和感がある人。

    ・子どもに正解を覚えさせるだけでなく、自分の感じ方を安心して表現し、人と違ってもよいと思いながら、考えることそのものを楽しんでほしい人。

    ・子どもの反応にイライラしたり、「なぜできないのだろう」と不安になったりすることがあり、子どもを変える方法だけでなく、自分自身の見方や関わり方も見直したい人。

    ・特別な教材や新しい知育法を増やすのではなく、すでに家庭にある絵本と毎日の読み聞かせを使って、親子が安心して心を通わせる時間をつくりたい人。

    類書

    ・加藤映子著『思考力・読解力・伝える力が伸びるハーバードで学んだ最高の読み聞かせ』(かんき出版、2020年)
    ・安田莉子著『個性を伸ばす絵本対話 ダイアロジック・リーディング』(KADOKAWA、2026年)
    ・鈴木秀子著『親子のための対話読書のすすめ』(グッドブックス、2026年)

    類似書との相違点

    ・子どもの能力を伸ばすことを第一の目的とせず、親子が互いを知ることを目的とする。
    ダイアロジック・リーディングを扱う類書では、語彙力、読解力、思考力、表現力、自己肯定感など、子どもの力を伸ばすことが大きな目的として掲げられている。本書では、能力の向上よりも、子どもが何を見て、感じ、考えているのかを親が知り、親子がそれぞれの感じ方を安心して出し合えることを中心に置く。考える力や伝える力は、その対話を積み重ねる中で期待される副次的な効果として捉える。

    ・親自身も「問いを向けられる側」になる。
    子どもへの問いかけや、子どもの言葉の受け止め方だけで終わらない。「私はなぜこの場面で感情が動くのか」「なぜ子どもの意識をここに向けたくなるのか」「なぜこの答えを訂正したいのか」と親自身にも問いを向け、自分の価値観や無意識の「当たり前」に気づく。一冊の絵本から、子どもの内面だけでなく親自身の内面も見つめる点を本書の中心的な特徴とする。

    ・親も「答えを持たない一人の対話者」として参加する。
    親は、子どもの考えを上手に引き出すファシリテーターや評価者に徹するのではない。子どもの答えを正解/不正解、良い/悪いに振り分けず、「そう思ったんだね」「私はこう感じたよ」「私にもわからないな」と、自分自身の感じ方も差し出す。親子それぞれが異なる感じ方を持つ一人の対話者として絵本に向き合う。

    ・言葉に以前の表情や行動から「対話」を始める。
    言葉による発言だけでなく、0歳児の目線、表情、指さし、身体の動き、同じページへのこだわり、ページをめくる、物語から脱線するといった反応も、「その子が何を見ているか」を知る手がかりと捉える。言葉で答えられることを「対話」の条件としない。

    ・答えを出さずに終わることを肯定する。
    正解を教えないだけでなく、「いろいろな答えがある」と結論づけることさえ急がない。「そうかもしれないし、違うかもしれないね」「なんでだろうね」と、問いを問いのまま残してよいと考える。結論を得ることよりも、わからないことを親子で持ち続け、考えることそのものを楽しむ経験を重視する。

    この本が売れるためにご自身ができること

    ・note、Facebookで「絵本から、親子の対話をひらく」をテーマに、子どもの反応から心を知る読み聞かせ、親自身への問い、正解を求めない問いの作り方、親子が評価されない心理的に安心安全な時間の必要性など、本書につながる記事を継続的に発信する。

    ・2026年9月より、親子で絵本を読み、対話を楽しむサークルを立ち上げ、地域内で定期的な活動を開始予定。親子で絵本を読みながら対話する実践の場をつくり、子どもの年齢による反応の違いや、親が子ども・自分自身について新たに気づいた事例を蓄積する。本書のメソッドの検証・改善につなげるとともに、地域の親子との継続的な接点を形成する。

    ・0~6歳の子どもを持つ家庭を対象に、オンラインでの無償のモニター企画や絵本対話ワークを実施する。「子どもについて新しく気づいたこと」「親自身について気づいたこと」「親子でどんな違いが見えたか」等を収集し、メソッドを検証するとともに、実践事例を蓄積する。

    ・図書館、書店、保育園、幼稚園、子育て支援施設等に働きかけ、親向けの読み聞かせ講座、親子で参加する絵本対話ワークショップ等を実施し、実践例と読者との接点を増やす。

    ・刊行後は、本書のメソッドを用いた講座、読書会、親向けワークショップ等を展開し、一度読んで終わるのではなく、家庭で実践を継続できる場をつくる。

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